20ん年前、中国は暑く、エアコンの効き目はいまいちでした。
肌が弱い私は、すぐにあせもができてしまいました。あせもで赤くなった腕や首をみて、中国人の友人が「ずーごはおしゅーふでぃ。(这个好舒服的)」と勧めてくれたのが、六神花露水。
近頃、日本の夏が、あの頃の中国に似てきました。風にあたると寒いくらい刺激が強い六神花露水がなつかしい!
調べてみると、今ではシャオジャン 肖戦さんがCMに出ているほど、六神花露水はメジャーな商品になっていました。
しかし、日本では探してみたけれど、どこにも瓶の六神花露水は売っていません。横浜の中華街では売っているのかしら?
ネットではスプレー式のものはあったけど、昔ながらの瓶の六神花露水がいいなぁ
そこで、今年もやります!夏の中国的自由研究。
日本で花露水を作ってみました。どこまで六神花露水に近づけることができたでしょうか?
研究目的
- 日本で手に入る材料で花露水を作る
- 手作り花露水と六神花露水を比較し、改善点を探る
研究手順
- 花露水の効能について調べる
- 手作り花露水の作り方を調べ、作ってみる
- 実際に使用して六神花露水と比較する
花露水とは?
日本人にとってなじみのない花露水。中国で使っていた時も「花の香りの強いスースーする水」という認識で、シーブリーズにようなスキンケア製品だと思っていました。
今回、六神花露水以外の花露水を知らないので、六神花露水について調べてみました。
六神花露水は1990年から上海家化联合股份有限公司から販売され、現在シェア70%を占めています。初めは写真のような瓶のものでしたが、現在ではボディソープやせっけん、ハンドソープ、シャンプーなど製品の種類が増えています。
効能
六神花露水の主な効能はこの4つです。
- 驱蚊 qū wén (虫よけ)
- 止痒 zhǐ yǎng (かゆみ止め)
- 祛痱 qū fèi(あせもケア)
- 提神 tí shén (リフレッシュ)
虫よけ効果があるとは知らなかった
使用方法と注意点
百度百科の六神花露水のページには使用方法と使用上の注意点について、次のように書かれています。
(使用方法)皮膚にスプレーする、または塗る。
このような注意点があるのは、材料が薬草・ハーブ類であること、アルコール分を含んでいるためであると思います。
材料
6種類の天然薬草成分 主に珍珠粉と麝香
百度百科の六神花露水のページには「 防风 黄芩 白藓皮 も配合されている」と書かれてあります。かゆみ止めの効果があり、蚊に刺された時の痒みや腫れをすばやくおさめるのだそうです。六神花露水の広告写真にはユーカリやミント、菊のような植物が写っていますが使われているのかな?
詳しい配合はきっと企業秘密でしょうね。
花露水の作り方
YouTubeで「自制 花露水」と検索すると、たくさん動画が見つかりました。
その中でも再生回数が多く、材料が手に入りやすいこちらの動画を参考に作ってみました。
用意するもの
・ミント:ボウルいっぱい
庭に生えているものをつんできました。ラベンダーミント、レモンミント、パイナップルミントの3種類が混ざっています。スーパーのハーブ売り場に売っています。
・金銀花(ハニーサックル、すいかずら):適量
生花では手に入らなかったので、中華スーパーのお茶コーナーに売っていた金銀花茶を使用。写真は5gくらい使用しています。この量だと花の香りよりもミントが強くできたので、次回は金銀花の量を増やそうと思います。
自制 花露水で検索した動画では、必ず金銀花が使われています。なぜ金銀花なのか気になって調べてみました。
金银花性味甘,寒。具有清热解毒,疏散风热之效;
日常食物保健食谱 p217 人民军医出版社
(拙訳)金銀花の属性は‶甘味”で‶寒性”である。体にこもった熱を収め、老廃物や毒を除き、喉からくる風邪によく効く;
東洋医学に詳しくないのですが、金銀花は体を冷やす性質をもち、解熱・解毒作用があることから、夏の体調管理に役立つ効能をもつ植物のようです。
・アルコール:70%以上のもの 薬局で売っています
・ガラスの容器と濾し器:薬草を使うので金属の保存容器は避けた方がいいと思います。youtubeで使われているものが100均に売っていたので、それを使っています。容器は水分・油分がついていると腐敗の原因になるので、きれいに洗って乾燥させてから使用します。
実際に作ってみた
STEP1 ミントはきれいに洗って乾かしておきます。成分が抽出しやすいように短く切っておきます。
STEP2 きれいなガラス容器にお好みの量の金銀花をいれます。今回は乾燥金銀花5gくらいで、出来上がりは、ほのかに花の香りがする感じです。
STEP3 金銀花の上にミントをつめこみます。たくさん入れた方が清涼感のある花露水になります。
STEP4 アルコールをミントがひたひたになるまで注ぎます。ギリギリまで入れても出来あがりは8分目くらいになります。
STEP5 1週間ほど冷暗所に置いておきます。真夏だったので冷蔵庫の野菜室に入れておきました。
10日後、色がYouTubeのような緑色にはなっていません。たぶん、ラベンダーミントの葉の色がくすんんでいるせいだと思います。下の画像の左側の濃い緑がラベンダーミントです。
STEP6 濾し器(私は茶こしを使いました)でミント・金銀花と花露水をわけます。その際つかう容器も水分・油分が付着していないよう気をつけました。
完成! ちょっと色はくすんでいますが、ミントの香りの花露水ができました。
手作り花露水を使ってみた
動画には花露水の使い方がいろいろ紹介されています。紙コップにいれた虫よけはいいですよね!
今回は中国で六神花露水を使っていた方法と同じ使い方で、違いを比較します。
花露水の使い方◇あせもケア版
これが正しいかはわかりませんが、中国人の友人が教えてくれたやり方です。
◆いつも通りに入浴・シャワーする
◆洗面器に花露水と適量の水or湯を混ぜ、あがり湯のような感じで、体にかけます。そのままタオルドライします。(手作り花露水を使用する際、白いタオルは色うつりの危険あり!)
私は花露水:水=2:1くらいの割合が好きです。初めて六神花露水をあせもにかけた時、あせもにキンカンを塗ったような衝撃がありました。実際にキンカンを塗ったことはありませんが(^_^;) 要は私は強い清涼感がある方が好みだということです。マイルドがお好みの方は薄めに希釈してください。
手作り花露水◇使用してみた感想
手作り花露水と六神花露水の使用感を比較してみました。(20ん年前の記憶の中の六神花露水です)
手作り花露水 | 六神花露水 | |
花の香り | 微香 | 強香 |
ミントの香り | 使用時に香る | 花香>ミント |
清涼感 | 適度 六神に比べると弱い | 風にあたると寒い |
刺激 | マイルド | 超刺激的 |
肌への負担 | やさしい | あせもにはしみる |
かゆみ止め効果 | ある…ような気がする | ある 毎日使いたくなる |
個人的な考察
花露水の理想形として、六神花露水があるため、手作り花露水をいかに六神花露水に近づけるかが今後の課題であると感じました。
手作り花露水は肌への優しさは勝るものの、クセになる爽快な清涼感と強い花の香りが足りないと感じています。次回は金銀花は多めに、ラベンダーミントは色が悪くなるので入れずに作ってみようと思っています。清涼感を強めるためにユーカリを加えることも検討中です。
まとめ
敏感肌なので、実は手作り花露水にはあまり期待はしていませんでした。「肌にあわないのではないか」と心配していたのですが、意外に大丈夫でした。夏のシャワータイムに活躍しそうです。
本家の六神花露水は、2024年には人気俳優の肖戦さんがCMに登場していて、ますます知名度があがっています。早く日本でも発売してくださーい♡
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