暑くなると飲みたくなるのが酸梅湯。
百貨大楼の透明な四角いケースの中でジャバジャバと自動攪拌されていた黒い液体。
日本に帰って来てからも、気温が30度を超えると飲みたくなります。
そういえば、材料や作り方など知らないことばかり。
というわけで、夏の自由研究風に日本で「酸梅湯を作ってみた」を書いてみました。
酸梅湯を飲んでみたい方のお役に立てばうれしいです。
研究目的
- できるだけ本物に近い味の酸梅湯を日本で作る
- 日本で買うことのできる材料で作る
研究手順
- 酸梅湯の作り方を調べる
- 基準となる酸梅湯をつくる(中国製インスタント酸梅湯)
- 手作り酸梅湯を作る
- 手作り酸梅湯と基準・酸梅湯の味を比較する
- 考察
酸梅湯の作り方
酸梅湯の材料と作り方
①インスタント酸梅湯(パッケージ表記)
白砂糖、ブドウ糖、烏梅エキス、食品添加物、桂花糖、塩、香料
(作り方)インスタント酸梅湯の粉25gを水200cc(冷水~70度までお好みの温度で)に入れ、よく混ぜれば出来上がり。
②百度百科の酸梅湯に出ていたレシピ
烏梅30g、陈皮10g、干山楂片30g、甘草5g、冰糖适量、干桂花适量
酸梅汤_百度百科 (baidu.com) 2菜品制作 方法1
(作り方) 烏梅、陳皮、干山楂片、甘草を洗い、30分ほど水につける 。つけ込んだ水も一緒に鍋に入れ、1500~2000㏄の水をいれて強火で沸騰させる。沸騰したら弱火にして40分煮る。最後に氷砂糖をくわえ、とけたら10分ほど蒸らす。布などでろ過し、干桂花をちらせば出来上がり。氷を入れるとさわやかな味になる。
③TBSラジオで紹介されたレシピ
お湯300~400㏄、ハイビスカスティー(スーパー等で購入出来るローズヒップ&ハイビスカスのハーブティーのティーバッグでもOK!)、梅干し(塩分控えめ)2個、さんざしスティック2~3本(カルディなどではドライフルーツのコーナーにあり!)、オレンジビール2~3本(オレンジの皮を使う場合は1〜2枚)
夏の胃腸疲れにオススメの漢方茶 酸梅湯 (サンメイタン) 【自分でつくれる!簡単!】
2020.09.14 up 情報/ワイドショー
提供:TBSラジオ https://www.tbsradio.jp/archives/?id=p-517133
(作り方)材料を急須に入れてそそぐだけ。
実際に作ってみた
①インスタント酸梅湯(味の基準とする)
インスタント酸梅湯の袋に書いてあった分量の2倍で作ってみました。ちなみにインスタント酸梅湯はお土産なので日本で購入したものではありません。
味は安定のおいしさ。これですよ!このままでもおいしいし、炭酸水でわってもおいしかったです。
②百度百科の酸梅湯に出ていたレシピ
材料が手に入らず、作ることはできませんでした。
③手作り酸梅湯(TBSラジオで紹介されたレシピ )
これならば材料が手に入りそうなので、早速作ってみました。
ハイビスカスティーはスーパーで、さんざしスティックはカルディで購入。オレンジビールはぬか漬け用に作っておいた自宅の柚子の皮を乾燥させたもの(これも陳皮かもしれない)で代用します。梅干しは家に塩分8%のものがあったので、それを使いました。
「急須に入れてそそぐだけ」ということでしたが、甘くない…。
甘みがたりないのはさんざしスティックが溶けていないからと思い、小さく切って鍋で数分煮ました。目安はさんざしスティックが溶けるまで。
甘酸っぱい味になりました。「甘さが足りない場合は白砂糖よりははちみつやきび砂糖を」と書かれていますが私はじゅうぶん甘いと思いました。
梅干し味が強かったものの、柚子の香りやハイビスカスティーの酸味が効いていて美味しかったです!甘さが自然で、体にいい飲み物という感じ。赤い色も美しいです。
味の比較
①インスタント酸梅湯と③手作り酸梅湯の味の比較をしてみます。目的は改善点を明らかにするためです。
③手作り酸梅湯 | ①インスタント酸梅湯(基準とする) | |
甘さ | さわやかな甘さ 口に残らない | とても甘い 口に残る甘さ |
香り | 梅干しの香り | 甘い香り 烏梅の香り? |
酸味 | ①よりも酸っぱい | ちょうどよい酸味 |
うまみ | 梅干しのうまみ | 甘さ わずかに渋み |
酸梅湯らしさ | ①とは別の飲み物? 赤い | 味は酸梅湯だが燻した香りがない |
その他 | 塩味が強い 柚子の香りが良い | 中国で飲んだ味 |
考察
味の比較表から、③の手作り酸梅湯が①インスタント酸梅湯と大きく違ってしまった要因は「塩分8%の梅干し」であることがわかります。①にはない塩味と梅干しの味がかなり強かったからです。レシピ通りに塩分控えめの梅干しを使うべきでした。
烏梅が近所に売っていないということ、日本製の烏梅は高価であることから、私なりに考えた改善案をまとめてみました。
- 塩分控えめの梅干しを使う
- 梅サワー(青梅と砂糖と酢を1年間漬けたもの)の梅を使う→家にあるので^_^;
- 梅肉エキスを使う→色が似ている
- スモークフレーバーを使う→あの煙い感じが欲しい
- 黒砂糖を使う→黒い方が酸梅湯っぽいので(個人の感想)
おわりに
酸梅湯はおいしいだけではなく、暑い夏に体を整える漢方の知恵でもあるので材料を変えるのは良くないことは承知しています。烏梅を使えれば一番良いです!でも、無いものは仕方ありませんね。中国で本物が飲める日が来るまで、楽しみながら酸梅湯を作り続けてみようと思います。(たぶん、酸梅湯を作ってみたPART2やります)
酸梅湯を作ってみたい方の参考になったでしょうか?よかったら、試してみてください!
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